6月の声を聞くと巷の話題はVACANZA(バカンツァ/バカンス)一辺倒になる。
「今年はどこへVACANZA(バカンツァ)行くの?」
「いつVACANZA(バカンツァ)取るの?」
職場でも御近所でもそんな会話が主役になる。
イタリアは36日の有給がある。15日間は雇用者が、残りは非雇用者が決める…という明文があるが、工場関係は8月に一ヶ月閉めてしまうのが普通だ。
工場から品物を買う小売業も、勢い納品が望めない8月に閉める事になる。
そんなわけで、8月のローマはシャッターの降りた静かな通りを、観光客だけが歩いている…なんて言うのが風物詩だったのだけれど、最近は8月に一ヶ月閉めない店が多くなって来た。
観光客は多いし、一ヶ月まとめて取らないで、小分けにして取る人が増えた。
そんな変化に応じて、店の方でも多めに夏物を仕入れておいて、8月も商売する所が増えた。
「小分け」でも10日から2週間のVACANZA(バカンツァ)を取るのが普通だ。
海にしても山にしても、圧倒的なのが滞在型VACANZA(バカンツァ)。
家を借り、あるいはキャンプ場で、自宅を一時こちらに移しました…と言う感じの設備を整えて、VACANZA(バカンツァ)に備える。
VACANZA(バカンツァ)へ出発する車は、後部座席を荷物で一杯にし、屋根には大小の自転車を括りつけ、荷物の重みで車体が沈んでいるのですぐわかる。
そんな車に何台も行き交うようになると、夏もたけなわ。
VACANZAと同じ意味でFERIE(フェリエ)もよく使われます。
夏休みで閉めている店のシャッターに「CHIUSO PER
FERIE(休暇のため休業)」と言うはり紙が見られます。
ここで、お知らせ。
「たけなわ」になる前に、JamadaはVACANZA(バカンツァ)へ行って来てしまいます。
6月中は「ローマから吹く風」お休みをいただきます。
7月にまたお会いしましょう。
ローマから吹く風 その25:6月12日発行
次回をお楽しみに!